カンボジア - シエムレアプ

世界文化遺産であるアンコールワットはアンコール・ワットという小さい町の郊外にあります。シエムレアプはクメール語で「シャム人を負かそう」という意味ですが、シャム人の国であるタイ（車で2時間だけの距離）にとっては、自慢に値する名称ではないでしょう。カンボジアはタイと同じく仏教の国であり、国民の95％が仏教を信仰しています。一方、アンコール・ワットは世界で最も大きな宗教の建築として、カンボジアの過去、つまりかつて輝かしかったクメール王朝とヒンドゥー教と交替する繁栄を代表しています。現在は、すべての村には僧侶の住んでいるパコタ（仏塔）があります。カンボジアの新年や亡き人祭などの重要な祭りになると、人々は花や供え物をパコタに出して僧侶の祝福を受けます。

アンコールの裏側にあるシエムレアプは、すでにホットスポットの観光都市になっていますが、カンボジア伝統のあるものは外来文化からの大きな衝撃を受けています。数平方キロメートルの面積だけあるシエムレアプ市内は、毎年世界各地から訪れた二、三百万もの観光客を迎えています。シエムレアプは千年の石塊についた魂のような町であり、豪華なホテルやレストランやお土産商店などが雨後の竹の子のように次々と現れ、手頃な消費レベルがお客さんに満足して帰ってもらえるでしょう。

シエムレアプはカンボジアの西北部にあり、首都のプノンペンから車で6時間の距離です。シエムレアプからは車でタイ、ラオス、ベトナムなどの隣国まで直行できます。公式の言語がクメール語ですが、観光都市ですから、英語の普及率は70％にもなっています。また、フランス語や中国語も流行になってしゃべられています。シエムレアプ市内では、古いマーケットが観光客の集まる所であり、レストランや商店やスパ（Spa）などがより遅くまで営業しています。外貨のチェンジもどこでもできて便利であり、Tuktukというレンタカーも随時に拾えます。夜が深まりになればなるほど賑やかになるバー街では、食欲や遊ぼうとする気持ちをもっていれば、王様のような楽しい生活がエンジョイできるでしょう。

アンコール・ワットの周りはジャングルに囲まれ、長年暑くて湿度が高いです。毎年の11月から翌年の3月にかけては乾季であり、観光シーズンですから、日の出と日の入りの光景をカメラに収めるのは絶好のタイミングです。アンコール・ワットの寺院以外は、町を離れた田舎も非常に静かできれいなところです。クメールの伝統的な生活を体験しようとすれば、市内で自転車をレンタルして、花に飾られた田舎をシャトルしながら、村の子供たちと声をかけたり、喉が渇いたら新鮮なココナッツを飲んだりしては最高ではないでしょうか…そこののんびりした生活は千年前から今まではそのままで何も変わっていないようです。