ミャンマー - マンダレー

マンダレーはマンダレー省の省都であり、有名な古都でもあり、ミャンマーの二番目の都市でもあります。ミャンマー中部より北にある内陸都市として、人口が92.7万、ミャンマーの政治、経済、文化などの中心の一つです。歴史上、いくつもの王朝がそこに首都を定めました。華僑が大量に集中している都市でもあります。イギリスの殖民地になった期間は、マンダレーをさかいに、ミャンマーが上ミャンマーと下ミャンマーに分かれました。マンダレーより北のほうが上ミャンマーであり、南のほうが下ミャンマーです。下ミャンマーは地形が平坦であるため、主な食糧生産地です。上ミャンマーは丘陵地帯や山脈が多くて、重要な資源埋蔵帯です。そこはミャンマーの東北部にあり、中国、ラオス、インドなどの隣国と接します。

マンダレー省は、マンダレー、ピンウールウィン、ザガイン、ミングォン、アマラプラ、モンユワ、アバの７県と30の鎮や区があります。全省は7つの区、30の郡と2320の村があります。

マンダレー市はエーヤワディー川の東岸にあり、鉄道、道路、水路、航空などが通り、紙ミャンマーの主な貿易と工業都市です。町の道路がまっすぐであり、数字をもって通りの名称がつけられています。

エーヤワディー川はマンダレー市の西側を流れ、川の多くの段がサガイン省とマグウェイ省の境になります。一部の平原地域がミャンマーの乾燥地帯です。施設のいい灌漑体系が長い歴史をもっています。米、胡麻、綿花、さとうきびなどが産出されています。丘陵地帯にはチークの林があります。工業はマンダレーに集中しています。ヤンゴンからマンダレーまでの鉄道は南北に貫いでおり、シャン州までの支線もあります。主な都市はミングォン、タウンドウィンジー、ピンマナなどです。

マンダレー市はマンダレー山の裏側にあるからその名称がつけられ、パーリ語でラダナ・プラと呼び、日本語に訳すと「宝石の町」という意味です。また、ミャンマーの歴史上で有名な古都であるインワがその近郊にありますから、ミャンマーに住んでいる華僑はそれを「瓦城」と呼んでいます。マンダレーという名称は詩の味わいがありますが、実はそれは完全な現代的な都市です。ほこりが舞い上がっている町が、エーヤワディー川の東岸とマンダレー山の南に沿って縦横に入り混じっています。仏塔がいっぱい建てられた山岡がまるで都市の上空に見える蜃気楼のようであり、金色のマハミャムニ・パゴダが人を驚かせるものでしょう。

マンダレーは第二次世界大戦の期間、古い王城とやぐら以外のほとんどの建物が壊されました。都市の工業は紡績、木材加工、造船、食品などの分野があり、ほかには醸造酒、木彫り、玉彫り、金製や銀製のアクセサリなどの工場もあります。エーヤワディー川に沿って上流のミッチーナーや、南のヤンゴンに届きます。ヤンゴンからミッチーナーまでの鉄道や道路がマンダレーを通り、郊外にはマンダレー国際空港があります。マンダレーはミャンマー中部の物資の集散地と内地で最も大きな交通運輸中心です。ミャンマー中部の文化中心には、芸術学院、科学大学、医学院などの大学があります。当地のビルマ医やビルマ薬が全国でも有名です。町の東北にあるマンダレー山は海抜が260メートルであり、山の上に寺院や宝塔や記念碑がたくさんあります。山の麓から頂上までは曲がりくねった廊下があり、頂上の寺院が精緻に建てられており、山の下に林立している白塔がミャンマー仏教の聖地の一つであり観光名所でもあります。

マンダレーはミャンマー王朝の最後の都としてミャンマー最後の国王の輝かしさを証明しています。ミャンマーの歴史上、かつてあった古都の中で完璧に保存されているのはマンダレーにある王城だけです。マンダレーは大都市の賑わいがありませんが、純朴の文化や田園風景が残されており、仏教の旧跡と歴史の文物などが数えきれないほど多いです。古城の隅櫓が夕日に差され、夕焼けにかけられた山がさらに美しくなり、静かで穏やかなお堀に投影したその姿が言葉で表せない美景ではないでしょうか。マンダレー地域は国連の世界文化遺産に登録されておりますので、旧跡の見どころが多いです。

もし東南アジアには「浄土」というものがあるとしたら、それはきっとミャンマーにあるに違いないでしょう。なぜなら、ミャンマーは貧乏で閉鎖の国であり、穏やかで平和な国でもありますから。ミャンマーは長い期間、閉鎖していたとともに、軍人政府に支配されていたため、国民がよそとの付き合いが少なく、何も欲望もなく落ち着いていたのです。それに、ミャンマーは東南アジアで仏教文化が最も濃厚な国であり、オリジナルな文化が残されています。伝統のタイのサロンをしめたりタナカをつけたりする当地の人々が、仏に対する敬虔は依然として素朴であり、生のものでもあります。

マンダレーの「千人和上廟」と呼ばれるお寺では、毎日次のような光景が見られるでしょう。和上たちが夜明けに集団で托鉢に出かけました。朝10時に托鉢した食べ物をまとめ、和上たちが長い列を並んでその食べ物を順序にもらいます。信者に重要視や感謝をするために、彼らは食べ物をもらう時、袈裟を腕や肩にしっかりしめておきます。