ミャンマー - ヤンゴン

ヤンゴンはミャンマーで最も大きな都市であり、全国の経済や文化や交通の中心でもあります。ヤンゴンは豊かなエーヤワディー川のデルタ地帯の東に、ヤンゴン川とパテイン川の合流地点にあります。長方形の町はアンダマン海から35キロだけであり、面積が350平方キロメートルです。デルタの沖積平原にあるため、地形が低く、海抜が5.5メートル以下です。ヤンゴン市は33の鎮や区があり、面積が312平方マイル、人口が500万（そのうち、華僑・華人が20万）。ヤンゴンはもともとダゴンと呼ばれた小さな村でしたが、主にシュエダゴン・パゴダをもって広く知られるようになりました。15世紀の初めは町となりました。1755年、国王のアラウンパヤーがダゴン軍を征服し、港を建て、「戦乱を収まろう」という意味のヤンゴンと改名しました。1824年～1826年の間はイギリスに占拠され、1852年に下ミャンマーの首府となり、1855年にミャンマーがイギリスの領地になりました。そして、イギリス人がミャンマーの首都をマンダレーからヤンゴンに遷都し、後者をチークなどの商品の輸出港にしました。第二次世界大戦の頃、日本の軍隊に占拠され、1948年にミャンマー独立後、ヤンゴンが首都に定められました。2005年11月、ネピドーに遷都しています。ヤンゴンは熱帯風光をもっている美しい沿海都市であり、都市の三面が海に囲まれています。東にはバゴー川、南にはヤンゴン川、西には海に流れ込むエーヤワディー川の支流であるライ川があります。ヤンゴン川の畔の南から、東西にある川の間に沿って北へ広がっているところは賑やかな商店街です。広くてまっすぐな通りは、花壇の花が満開し、歩道が緑の中に続いています。市内にある民間の建物は伝統的なミャンマー式のものもあれば、洋式のものもあります。

ヤンゴンは濃厚な東方の民族風をもっている現代化都市ですが、多くの通りが狭いです。モダンな建物が屋根の白くて尖っている黒いペンキで塗った木屋と入り混じって並んでいます。仏塔や寺院がどこでも見られ、鮮やかな花や緑の植物も所々にあります。ほとんどの市民が鮮やかなタイのサロンをつけ、スリッパーをはいています。エサが食いきれないほどのカラスが町を平気に歩き、車までも道をあけてやります。ヤンゴンが大都市の騒ぎも賑わいもなく、ナイトクラブやギャンブルや競馬までも取り締まっているから、西洋からの観光客は全く違った世界に入ってきたかなという感じでしょう。古い町は山の尾根にありますが、新しい町はデルタの沖積地の周りに造られています。橋が少ないので、町の範囲は川の周りに限られています。北に高級住宅地があり、工業エリアがヤンゴン川辺りのカマユから北のインセインに広がっており、東のティンガンジュンも工業エリアです。ヤンゴン川とパテイン川の合流地点には主な商業中心と一部の政府機関があります。市内の交通が発達しています。都心と郊外の間はバスや汽車で繋いでいます。

「仏塔の国」と呼ばれる首都のヤンゴンには、金メッキや白石の仏塔が無数あります。日光に浴びた仏塔はぴかぴかに輝き、ヤンゴンの名所になっています。その中で最も有名なのは、市内最高の北聖山にあるシュエダゴン・パゴダという仏塔です。ヤンゴンは歴史上、火災や戦争や経済不景気などがありましたが、今でも港町として輝かしかった時期の殖民地の特徴をもっています。そこでは毎年の4月に、新しい季節を迎えるために盛大に水かけ祭りをしています。

20世紀の30年代は、ヤンゴンの経済はひどい地震や津波の影響を受けました。第二次世界大戦の期間は同盟国であったから、日本に侵入されました。現在、ミャンマー全国の30パーセントの産業労働者がヤンゴンに集中しています。ヤンゴンには広い港があり、13の埠頭が広がり、万トン遠洋航路の船が市内まで届きます。工業は精米、紡績、製材、石鹸、ゴム、アルミニウム加工、食品加工、造船、製鉄などがあります。20世紀の70年代末は、ミャンマーで最も大きな製油所が作られました。水運、鉄道、道路が全国に広がっています。北の郊外にあるミンガラドン国際空港は世界各国の主な都市まで行けます。ヤンゴン港はミャンマー輸入業務の100％と輸出業務の85％を引き受けています。