バンコクから440キロの北にあるスコータイは、シャム王国の最初の首都であり、文化の根源の揺りかごでもあります。タイの文字、芸術、文化、法規などの多くは、スコータイの時代から作られたのです。スコータイは昔のタイ族が強かった時期の首都でした。1257年から1436年までは、歴史上で「スコータイ王朝」と呼ばれており、その後「アユタヤ王朝」、「トンブリー王朝」を経て、現在の「ラッタナーコーシン王朝」に発展されています。スコータイは歴史の変遷の中で非常に重要な役割を果たしていました。そして、そこには昔の輝いた寺院や宮殿が残されていますから、古めかしい雰囲気が感じられています。
スコータイはタイ文明のハイライトとされています。当時は小乗仏教がはやっていたため、古い寺院は現在でもたくさん保存されており、1991年にユネスコに世界遺産保護の名簿に登録されました。スコータイの豊かな文化財と遺跡の保護や研究を進めるために、またそれに関する仕事を専念している専門家を激励するために、政府が特別な資金を提供しています。近年、当地の政府がスコータイの原状を取り戻すような計画を積極的に立てています。つまり、壊された城壁を修繕したり、境内の旧跡や寺院を新しく修理したり、国の歴史文物の保護地域を作り直したりすることに力を入れようとしています。
スコータイでは、歴史文物の保護地域が非常に広く、南北の城壁が全長それぞれ2キロで、東西がそれぞれ1.6キロです。すなわち、古都時代の城壁の総面積に当たります。保護地域の中では、古代の歴史君主の宮殿と多くの名刹が再現されているので、観光客が6、7百年前のタイ民族の偉いな遺跡が見られます。スコータイは文化の内包に富んでいる古都ですから、観光スポットが旧跡を主としています。とりわけタイ人がその時期の政治制度や建築や芸術的表現などは、みんな寺院と仏像の造型とラインに現れ、オリジナルなものが感じられています。