プーピンパレス(Phu Phing Palace)はチェンマイのドイステープ山の上に建てられ、タイの王室の家族の避暑地として利用されています。
チェンマイは熱帯地方に属し、年中プラス30度以上の日々が続きますが、ドイステープ山は海抜が1667メートルであり、年間平均気温が25、26度することから昔から掛け替えのない避暑地として利用されました。ここからチェンマイの町の全容を眺めることができます。またドイステープ山は歴史的由緒のある場所であり、皇室の避暑地に最適だと定められました。プーピンパレスは1962年に完成され、毎年の一月から三月にかけて王室の皆さんはここで過ごすことになります。この時、観光客が訪れることは禁止となります。残念なことにこの時期は園内の花が満開の最盛期を迎え、観光には少し物足りない節があります。この時期以外に自由に見学することができます。プーピンパレスは全てタイらしい建築様式で造られた二階建ての建物であり、壁が白色のうえに、屋根が黄色の瓦に覆われています。これらの色合いは周囲の緑の植物と強いコントラストをなしています。敷地や建物のスケールなどはそれほど大きくないですが、皇室の宮殿としての精巧さと華麗さが印象付けです。建物の配置も非常に落ち着いています。宮殿全体はうっそうと生い茂る大木に覆われたため、神秘的な雰囲気を漂わせています。宮殿の周りに様々な花が咲き誇るガーデンが広がり、中に珍しい花が色々と植えられています。毎年12月から園内に綺麗な花が満開し、美しい景気に圧倒されます。最も多い花はバラとサルビアだということです。話しによると皇后さまの一番好きな花はバラだったと伝えています。プーピンパレスは恰も花の海のように見えていて、四季おりおりの花が咲き、国内外の観光客に親しまれています。どこでもタイ式の建物が彩りの花と見事に相まっていて、美しい風景画のように見えます。あなたがもし園内の静謐な小道を散策すれば桃源郷に迷い込んだような錯覚がします。ここは宮殿よりもむしろ素敵な熱帯植物園と言った方がふさわしいかも知れません。さらに12月から涼しい季節にもなり、周囲の木々と呼応している関係で気持ちも爽やかです。このほかに、ガーデンの中央に綺麗な噴水が仕掛けられていて、いくら暑い夏でも少しずつ涼しい気がします。その側に巧みに築いた築山がこじんまりとして精緻を極めています。この点でいうと、プーピンパレスはレジャーにも向くと言われます。
プーピンパレスでは観光客の服装が厳しく要求され、袖のない服装やミニスカート、肩が丸見えの服などが絶対禁止されるから、事前に長袖、長ズボンの服装を準備しておいていただきます。